トライアンフ ボンネビル
- 掲載日/2012年09月26日
- 文/淺倉 恵介
TRIUMPH Bonneville
かつてのフラッグシップを継承したスタンダードネイキッド
オーセンティックなスタイリングに現代的なメカニズムを投入
トライアンフのボンネビルは、空冷並列2気筒エンジンを搭載するストリートスポーツモデルです。ボンネビルのルーツは、1959年に登場したトライアンフ往年の名車 T120 ボンネビルです。この車名は1956年に最高速競技の聖地、アメリカのボンネビル・ソルトフラッツで、トライアンフのレコードブレーカーが 343.06km/h という驚異的な速度を達成したことにちなんだネーミングです。レコードブレーカーは葉巻型のカウリングに覆われた最高速専用マシンで、外見上は T120 ボンネビルと似た部分はありませんでしたが、最速マシンたる矜持を持ってボンネビルと名付けられたのです。現行のボンネビルは、スタイリングこそ T120 ボンネビルをモチーフにしていますが、最速を目指したラジカルなバイクではなく、スタンダードなストリートスポーツとして作られています。
ボンネビルのデビューは2001年、当時は4気筒や3気筒エンジン搭載車だけをラインナップしていたトライアンフとしては久々に登場した並列2気筒エンジン搭載車でした。2007年には吸気系をキャブレターからインジェクションに変更。環境問題にも対応しています。エンジンの排気量は 865cc、φ90mm という大きなボアサイズを持つピストンを 60mm というストロークで回します。隣あった2つのピストンが同時に上下する360度クランクを採用しており、独特の鼓動感が豊かなテイストを味合わせてくれるのです。動弁系は DOHC で、あらゆる回転域で性格かつ確実な吸排気制御を行い、最高出力は 68PS を 7,500 回転で、最大トルクは 68Nm を 5,800 回転でそれぞれ発揮。低回転域からのスムーズな加速力と、高回転域でのパワフルな走り、そして何よりツインらしい鼓動感と瞬発力が楽しいエンジンです。
前後タイヤは17インチという現代的なホイールサイズを採用。タイヤ選択肢も広く、様々な仕様用途に合わすことが可能です。ホイールは、現行モデルではアルミ製のキャストホイールとされています。ブレーキシステムも前後共にディスクブレーキを装備するなど、オーセンティックなデザインを持ちながら現代的なメカニズムを多く取り入れた、スタンダードなストリートスポーツなのです。
- ● 味わい深い360度クランク搭載の空冷並列2気筒DOHCエンジン
- ● オーセンティックなスタイルにマッチする形状にもこだわったインジェクション
- ● 前後17インチホイールの採用でタイヤの選択肢が豊富
トライアンフ ボンネビル のライバルはこれだ!
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カワサキ
W800 -
モトグッツィ
V7クラシック -
ドゥカティ
GT1000
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