デイトナ955i(2001)
- 掲載日/2014年11月06日
- 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン 文/中村 友彦
DAYTONA955i(2001)
スーパースポーツ界の覇権を握るべく
エンジンとシャシーの全面刷新を敢行
トライアンフ製3気筒スーパースポーツのトップモデルとして1997年にデビューした『T595デイトナ』は、1999年になると車名を『デイトナ955i』に改め、2001年にはフルモデルチェンジを敢行。最高出力が+19psの149ps、乾燥重量が-10kgの188kgになった背景には、日本やイタリアのリッタースーパースポーツに立ち向かおうという意識があったようだ。
2本のアルミ楕円パイプを用いるフレームは、従来型の基本構成を踏襲するものの、運動性を重視した結果としてキャスター角は24°から22.8°に、トレールは86mmから81mmに変更。片持ち式だったスイングアームは両支持式に刷新され(2003年から再び片持ち式を採用)、前後ホイールやショックユニットも構造を見直している。一方のエンジンは、シリンダーヘッドやピストン、コンロッド、クランクシャフトといった主要パーツの設計を改めると同時に、オルタネーターやスタータークラッチといった補器類の設計も一新。ボアサイズを43mmから44mmに拡大したスロットルや、連結パイプを追加したマフラーなど、改革の手は吸排気系にも及んでいた。
こうしてリッタースーパースポーツとしての着実な進化を遂げたデイトナ955iだが、残念ながら2006年に生産は終了。その血脈はミドルスーパースポーツのデイトナ675/Rに受け継がれているものの、3気筒リッタースーパースポーツならではの刺激を求めるユーザーは現在でも世界中に存在し、トライアンフ本社には955iシリーズの復活を望む声が数多く寄せられている。
価格・スペック
記載の車両情報や価格表記はメーカー発表当時のものです。
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 価格(消費税込み)
- 130万8,000円
- エンジン型式
- 水冷並列3気筒 DOHC 12バルブ
- 総排気量
- 955cc
- ボア×ストローク
- 79×65mm
- 最高出力
- 149ps/10,700rpm
- 最大トルク
- 10kg-m/8,200rpm
- 燃料供給
- 電子制御式燃料噴射
- 駆動方式
- チェーン式
- トランスミッション
- 6速
- 燃料タンク容量
- 21リットル
- サイズ
- 全長2,072×全幅725×全高1,165mm
- ホイールベース
- 1,417mm
- シート高
- 815mm
- 車両重量
- 188kg(乾燥)
- フロントタイヤサイズ
- 120/70ZR17
- リアタイヤサイズ
- 180/55ZR17
- フロントブレーキ
- 油圧式ダブルディスク
- リアブレーキ
- 油圧式シングルディスク
カラーバリエーション
アシディックイエロー(2002)
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スピードマスター(2003-) - 【次の記事へ】
ボンネビル(2001)
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