2019年モデルでマイナーチェンジが施された新型ストリートツイン
- 掲載日/2019年01月18日
- 写真・文/小松 男 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン
トライアンフ ストリートツイン 特徴
ヴィンテージを感じさせつつモダンなスパイスを散りばめた
英国の伝統を受け継ぐ不死鳥
トライアンフの名を聞いてどのようなものを思い浮かべるのかは、世代によって大きく異なるだろう。最近の出来事で言えばロードレース世界選手権のMoto2クラスにおいて、2019年度より同社の3気筒エンジンが使われるということもあれば、大陸横断をするようなアドベンチャーモデルであるタイガーが頭に浮かぶ人もいるかもしれない、また古くからバイクを親しんでいるライダーの中には1950年代のバイカーズによるカフェレーサーカスタムをイメージすることもあるだろう。
このように様々な事柄を想像させるのは、トライアンフが創業時から紆余曲折を経て今を迎えているという長い歴史を持ちながら、伝統を重んじる英国ならではのブランドだからだと言えよう。だからこそボンネビルを筆頭としたモダンクラシックシリーズは根強いファンを持っており、他メーカーにはない魅力を備えているのだ。そのような観点から2019年モデルでマイナーチェンジが行われたストリートツインについて考察していきたいと思う。
トライアンフの伝統的なエンジン形式ともいえるバーチカルツインエンジンを搭載するストリートツインが最初に登場したのは2016年のことだ。それ以前のトライアンフのツインエンジンは空冷方式だったのだが、排ガスや騒音などの問題で不利だったこともあり、水冷エンジンとなってデビューした。ただし、そのスタイリングは往年のトライアンフをしっかりと具現化したビンテージな装いであり、昨今のネオクラシックブームとはまた違ったブランドの重みを感じさせるものだ。マイナーチェンジが行われた2019年型は、900ccという排気量こそ据え置きされたが、最高出力は従来モデル比18%向上した65馬力、レブリミットは500回転引き上げられ7500回転とされている。このほかも足まわりをはじめ細部がブラッシュアップされた新型ストリートツインの試乗インプレッションをしてゆこう。
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