ひとつひとつの作業を丁寧に行うメカニックの坂上さん。トライアンフ特有のバーチカルツイン、トリプルエンジンに長年携わってきただけに、トラブル時に対処する勘所を熟知している。
ボンネビル系エンジンでのカムシャフトを触る際に、作業効率を良くする冶具を自ら作り使用している。熟練メカニックならではのオリジナルスペシャルツールと言え、細かい部分に技が光る。
トライアンフ横浜港北は首都圏からのアクセスも良く、多くのトライアンフユーザーや未来のオーナーが訪れる正規ディーラーだ。店内には50台にものぼる在庫を保有しているほか、現行ラインアップモデルすべてを試乗車として用意している。全国的に見てもこれほどの台数を賄っているディーラーはまずない。
そんなトライアンフ横浜港北だが、ただ車両を売るだけではなくアフターフォロー体制も万全なものとなっている。先述したように四半世紀以上もトライアンフ一筋で整備を行ってきたメカニックの坂上さんが在籍し、機械系のトラブルからオリジナルカスタマイズまで一貫してトライアンフライフをケアしてくれる。
「良く整備に出してくれるオーナーと、まったく整備に持ち込まない方に分かれてしまいます。昔の車両に比べれば壊れなくはなりましたが、それでもエンジンやサスペンションなど基本となる部分に変わりはなく、定期的な整備をお勧めするようにしています。例えば店に来てもらい試乗してもらっている間にバイクの状態を見ておくということもできるので、気軽に声をかけて欲しいのです」と坂上さんは話す。
例えば同じ車種だったとしても、オーナーの使い方によって、個々の状態というのは変わってくるだろう。例えば1年に1万キロを走行するのと数回で100キロ程度しか乗らないのは異なるし、ガレージ保管なのと屋外駐車でも車両に掛かるストレスは変わってくるものだ。メーカーが定める1年もしくは1万キロの定期点検はもちろん、トライアンフのエンジンは熱による負荷が掛かりやすいため、夏前のオイル交換などもしておいたほうが良いと坂上さんは言う。少し気を使うだけで良い状態を保てるものであるし、あと10年、あと5万キロを気持ちよく乗るためにもベテランメカニックのアドバイスを受けることをお勧めする。
バルブの打ち直しも長年培った技術が光る整備だ。具合よくあたりをつけることで、ロスの無い作動をもたらせなければならない。重整備も行うのはトライアンフ横浜港北の強みとなっている。
トライアンフのアイデンティティと言えば伝統的なバーチカルツインエンジンと双璧をなすトリプルエンジンも忘れてはならない存在だ。上質かつスポーティーなライディングプレジャーをもたらしてくれるトリプルモデルの場合、オーナーもまた走りを楽しむ傾向にあり、結果的に走行距離が増える傾向がある。
そこでトライアンフ横浜港北が推進しているのが、2000年代に作られたデイトナなどのオーバーホールプランだ。「オーナーの方はいつも同じ車両に乗っているので、バイクの状態をライディングでカバーしてしまっていることが多く見られます。オイル交換はもちろん、タイヤをはじめとした足まわり、その他各所のグリスアップなどを行うだけでも、本来の乗り味にかなり近づくので、是非とも良い状態でライディングを楽しんでいただきたいと思います」と話すのはトライアンフ横浜港北の店長を務める佐々木さん。
オーバーホールプランは状態や予算によって応相談ということだが、トライアンフのメーカーからのパーツ供給は多くのモデルで10年程度、長いものでも15年程なので、この機会にリフレッシュをしておきたいところである。
「非正規ショップなどで中古購入され、状態の良くないトライアンフに乗られている方も多いです。どのようなモデルであれトライアンフであれば、一度状態を見せていただきたいです。私たちが何か役に立てることがあると思います。」とメカニックの坂上さん。バイクと長く付き合うためには、縁の下の力持ちとなってバイクライフを支えてくれるショップの存在も重要なのである。
トライアンフ横浜港北の試乗車は、現行ラインアップを網羅している。例えば試乗をしている間に、メカニックマンに愛車の状態を見てもらうこともできるので、気軽に足を運び相談したいところだ。
トライアンフ横浜港北ではオリジナルカスタマイズパーツの開発にも注力をしている。中でも毎年アニバーサリーモデルとして製作されるコンプリートバイクは、スタイリングからディテールまでこだわりを持ちセンス良くまとめられている。つい先日完成したばかりの『スピードツイン・オーリンズエディション』はトライアンフ横浜港北開店2周年を記念して作られているほか、東京モーターサイクルショー2019のオーリンズブースにて発表、展示され、多くのライダーが注目した一台だ。
限定10台が受注生産されるスピードツイン・オーリンズエディションは、スタンダードが1,998,000円(税込)、VANCH&HINESサイレンサー、バックステップ、カーボンハンドルなどが追加装備されるTMSバージョンが2,268,000円(税込)となっている。コンプリートモデルをオーダーするもよし、既存オーナーはパーツを単体で購入しカスタマイズを楽しむのもいいだろう。
東京モーターサイクルショー2019のオーリンズブースにて発表、展示されたスピードツイン・オーリンズエディション。写真はさらに特別仕様のTMSバージョンとなっている。
クラシカルなスタイリングの中にもモダンな印象を受けるカラーリング。全体的にスポーティーに纏められていることが分かる。オーリンズの前後サスによってワンランク上の走りを楽しめる。
リアサスペンションにはオーリンズのGrand Twin 36PR1CLを、フロントフォークにはオーリンズのNIX FKS200カートリッジキットを採用。乗り心地の向上のみならず路面追従性が向上した。
フェンダーレスキットが標準装備となっている上、トライアンフ純正オプションのLEDウインカーも採用されており、テール周りはとてもシャープに纏められている。
リアブレーキにはブレンボ製の2ピストン削り出しキャリパーを装着するために、オリジナルのキャリパーサポートも開発。リアブレーキのコントロール性が良くなっている。
WM製のビキニカウルが装着されており、カフェレーサースタイルがさらに助長されている。ストリートで映える顔でありながら防風性能も高く、高速を使うようなツーリングでも重宝する。
思いのままに角度調節ができる上、高い精度により確実なシフト操作を得られるベビーフェイスのバックステップを採用。スピードツイン専用に作られたスペシャルパーツだ。