トライアンフ タイガー800XC
- 掲載日/2012年04月11日
- 文/田宮 徹
TRIUMPH TIGER 800XC
3気筒エンジンで野山を駆ける
ミドルクラスの本格冒険ツアラー
タイガー800シリーズは、英国のトライアンフが、現代的アドベンチャーツアラーカテゴリーへの新規参入モデルとして開発。2011年型で新発売された。同シリーズは、スタンダードに相当するタイガー800/ABSと、よりオフロード走行を意識したタイガー800XC/ABSによる構成。ホイール径や前後の足まわり、フェンダーやプロテクターなどの外装パーツが、両者のおもな相違点となっている。
エンジンは、現行トライアンフを象徴するアイテムのひとつとなっている水冷並列3気筒レイアウト。ロードスポーツモデルのデイトナ675やストリートトリプルに使われている675cc仕様をベースに、ストロークアップにより排気量を799ccまで拡大。ただし、エンジン特性は低中回転域やオフロード走行時の扱いやすさを重視しており、そのぶん最高出力はベースモデルよりもダウン。それでも、95馬力を9300回転で発揮する。もちろん、燃料供給はF.I.。マフラーは1本集合タイプで、サイレンサーは車体右上に配置。このパワーユニットと組み合わさるフレームはスチールパイプ製だ。ホイールは、スタンダードタイプが19/17インチのキャストホイールを履くのに対し、XCはよりオフロード向きの21/17インチ径スポークタイプ。足まわりは、両車とも倒立フロントフォークとリヤモノショックの組み合わせだが、XCのフロントフォークはより太く、ストローク量も多い。ちなみにリヤショックは、プリロードの油圧調整機構があり、伸側減衰力の調整ができる。また、スタンダードはフロントフェンダーがロータイプだが、XCは上下デュアルフェンダーを装備。ハンドガードも標準装備している。
ブレーキは、フロントに片押し2ポットキャリパーをダブルで装着。ABS仕様を選択することもできる。このABSは、スイッチ操作によりオン/オフの選択が可能。オフロード走行時など、路面状況や走行シーンに応じて解除できるのがうれしい。またシート高は、845/865mmの2ポジションから選択可能。体格や走行シーンに合わせることができる。さらに、純正アクセサリーパーツも豊富で、よりタフで快適なアドベンチャーツアラーに仕上げることもできる。もちろん、タイガー800XCが真っ向勝負する相手はBMWのF800GS。ブランド力ではまだGSのほうが上かもしれないが、その実力は勝るとも劣らない。
- ● オフロード走行を強く意識したタフネス設計
- ● ハイパワーを生みだす扱いやすい3気筒エンジン
- ● オン/オフの選択が可能なABS仕様の設定
トライアンフ トライアンフ タイガー800XC のライバルはこれだ!
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BMW
F800GS -
KTM
990アドベンチャー -
ホンダ
XL700Vトランザルプ
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