トライアンフを愛するライダーとしての一体感が魅力の「2020 Triumph National Rally in SAKUDAIRA (トライアンフナショナルラリー in 佐久平)」レポート
- 掲載日/2020年09月17日
- 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン 写真・文/成田 恒一
長野県佐久市の「北パラダ」に場所を代え
9/12に開催されたトライアンフの祭典
2020年9月12日(土)にトライアンフフリークの祭典「Triumph National Rally 8th(トライアンフナショナルラリー/以下TNR)」が開催された。昨年は苗場プリンスホテルで行われたTNRであるが、今年は佐久平ハイウェイオアシス「北パラダ(長野県佐久市上平尾2066−1)」に場所を代え、公式発表によると382名の来場者が集まった。東京を中心とした関東地方はあいにくの雨となったが、北パラダの天候は午後から雨予報だったにも関わらず、時折パラパラと雨が降る程度で傘をさすほど崩れることなく、なんとか曇り空のままイベントは締めくくられた。来場者の中心である関東地方が晴れていればと、どうにも悔やまれるところではあるが、会場を訪れた方々の充実した笑顔が、このTNRの成功を物語っているのではないかと思われる。
コロナ禍のイベントということもあり、エントランスでは検温や手指の消毒、マスク着用の徹底、三密の回避など、感染予防対策を行った上でイベントは進められたわけだが、特に印象的だったのは、来場パス代わりにトライアンフのロゴがプリントされたオリジナルマスクが来場者に配られた点だ。会場内では皆同じマスクを着用し、感染予防対策とともに、TNR参加者として、またトライアンフを愛するライダーとしての自然な一体感のようなものが生み出されていたように感じられた。
TNR最大の特徴は、トライアンフオーナーはもちろん、他車メーカーのバイクオーナー、さらに現行モデル以外にも、ビンテージモデルのオーナーも大歓迎という門戸の広さにある。また入場無料にも関わらず、豪華ゲスト&豊富なコンテンツで、丸一日楽しめるTNR。さらに事前申し込み先着60台限定のキャンプサイトも昨年に続いて用意され、愛車とともに自然を満喫できるという点も大きな魅力となっている。それでは、このTNRの模様を写真とともに詳しく紹介しよう!
新型コロナウイルスの感染予防対策として会場エントランスで来場者の検温、手指の消毒が行われた。
コチラが参加者に配られた来場パスとなるトライアンフのオリジナルマスク。会場内ではすべての人がこのマスクを着用することが義務付けられた。
朝11時からのオープニング前、会場を盛り上げるためステージに2020新生トライアンフレディ(左からRiho、Shiori、Chiyo、Mika)が登場。もちろんトライアンフのオリジナルマスクを着用!
その後のオープニングは、トライアンフモーターサイクルズジャパンの野田社長の挨拶からはじまった。
続いてステージでは、スペシャルゲストの元ロードレース世界選手権GP250チャンピオン、原田哲也さんとモーターサイクルジャーナリストの伊丹孝裕さんのトークショーがスタート。お二人ともスペインで開催された新型ストリートトリプルRSの海外試乗会に参加されたとあって、その時の裏話などを披露。
午前と午後にステージ前では、原田さんによるライディングポジションレッスンが行われた。元世界王者直々に、バイクライディングについてのアドバイスをいただけるという貴重な体験だ。
今年もTNRの大人気コンテンツである1本橋チャレンジが行われた。時間をかけてゆっくりと渡り、設定された目標タイムをクリアするとオリジナルステッカーがプレゼントされる。これ、意外と難しく橋に乗る前に足をついてしまう方も!
北パラダのゲレンデではエンデューロプロレーサー、石戸谷蓮選手によるオフロードレッスンが開催された。トライアンフのアドベンチャーモデルのタイガー乗りを中心に参加者が集まった。
オフロード走行中はどんな状況にも対応できるよう力を抜いてリラックスする必要があるとのことで、お互いに手のひらで押し合ってもバランスを崩さないように、全身の力を抜きながらバランスを保つレッスンが行われた。
ゲレンデのダートをスタンディングで走行。力を抜きリラックスしつつ、どんな状況にも対応できるよう常に意識を集中させることが大切。
午後には石戸谷選手によるヒルクライムレッスンも開催された。ゲレンデを勢いよく駆け上がる石戸谷選手のライディングは圧巻!
ゲレンデの中程で、石戸谷選手からヒルクライムに関してのアドバイスを受けるレッスンに参加されたみなさん。
ステージでは、石戸谷選手と伊丹さんのオフロードトークショーも行われた。世界一過酷なエンデューロレースと言われているエルズベルグロデオに参戦中の石戸谷選手と、モロッコで開催されたタイガー900の海外試乗会に参加した伊丹さんのオフロード走行に関する興味深いトークショーであった。
ゲレンデの一部をキャンプサイト(事前申し込み先着60名限定)として利用。バイク1台、おひとり様1,000円という格安でキャンプを行うことができる。
続いてはモーターサイクルジャーナリストのケニー佐川さんによるライディングレッスンを紹介しよう。ケニーさんのレッスンならではの、初心者にも非常に分かりやすいバイクライディングの基本が伝えられた。
参加者が走行中にもメガホンマイクを持ってひとりひとりにアドバイスを送るケニーさん。まさに目からウロコのレッスンと言える。
ステージでは、ケニーさんと伊丹さんのモダンクラシックモデルについてのトークショーが行われた。ボンネビルシリーズの乗り味やそのパフォーマンスなどについて語られた。
来場者用のバイク駐車場にはモダンクラシックやアドベンチャー、ロードスターなどのさまざまなモデルのトライアンフが駐車されていた。
ここからはTNRに出店したブースエリアを紹介しよう。まずはトライアンフジャパンのオフィシャルブースをピックアップ。特価品も多く、ブースには常に人集りが!
トライアンフオフィシャルブースで販売されたTNRのイベントTシャツ。今年のTシャツは、洗いがかけられた古着テイストのシブい仕上がりに!
その他、ブースエリアでは、アルパインスターズに岡田商事、シュアラスター、ミシュランタイヤなどもブースを出店。
こちらはミツバサンコーワのブース。ドライブレコーダーを装着したタイガー1200デザートエディションが展示され、商品のプロモーションが行われた。今後はますますバイクにもドライブレコーダーの重要性が叫ばれる時代になってくると思われる。
トライアンフ神戸のブースでは、オールドトライアンフが展示・販売されたり、ピンストライパーのPOTS DESIGNによるペインティングショップを開催。バイクのサイドカバーやヘルメットにレタリングが行われた。
そのトライアンフ神戸のブースでは、バイク用プロテクションフィルム「Fenix」のプロモーションも行われた。写真のスラクストンRに施工されているのがFenixで、200ミクロンのフィルムでエクステリアをガード。フィルムであるが、スプレー工法で施工されるので、どんな形状の部位にも美しくフィットする。
ここでトライアンフ神戸で行われたストリートスクランブラーの納車式をご紹介。オーナーは東京在住の西内渉さんで、約3年ぶりのバイク復帰となる!
カスタムペイントが施されたフューエルタンクがこのマシン最大の見所となっている。ダークグリーンメタリックのベースに、まるでキャンディカラーのような深みと艶が与えられている。トライアンフロゴとチェッカーフラッグのペイントもイイ雰囲気である。その他、純正のパッド付きハンドルブレースやVANCE & HINESのステンレスサイレンサーが取り付けられている。
トライアンフ神戸の渡辺社長からは納車記念としてバッグが、野田社長からは交通安全のお守り、トライアンフレディRihoからはTシャツが贈られた。そのRihoさんたってのお願いで、ピカピカの新車のストリートスクランブラーに跨って記念撮影!
各メーカーの出店ブースエリアに飲食ブース、フットマッサージサービスなど、来場者を楽しませる演出が満載。
コチラは大人気のトライアンフ試乗会。北パラダをスタートし、往復4.1kmのコースが設定されている。
試乗車にはスクランブラー1200XCやボンネビルT120バド・イーキンス、ロケット3R、ストリートトリプルSなどの人気モデルが用意されている。
先導車に続いて会場をあとに試乗スタート。約8分の試乗コースですが、みなさまくれぐれも安全運転で!
モデルのTOMOさんによるレザークラフト体験教室はお子さんに大人気!その他、女性に嬉しいネイルアートサービスや、珈琲の淹れ方体験教室など、コンテンツはバラエティーに富んでいる。
一本橋を使用して行われる「チーム対抗遅耐レース」で見事に優勝を果たしたチームでいとなフレンズのお二人。
ステージでの表彰では、トライアンフ純正のジャケットが賞品として贈られた。チームでいとなフレンズのお二人、おめでとうございます!
チーム対抗遅耐レースの決勝戦として、ゲストの石戸屋選手&ケニーさんのチームと一般参加の優勝チーム、チームでいとなフレンズの決勝戦が行われた!
続いて原田さん&伊丹さんチームもチーム対抗遅耐レース決勝戦に参加。原田さんは「僕は速く走るのが仕事! 遅く走るのは無理です!!」と一般橋を猛スピードで駆け抜けゴール!
その結果、優勝は石戸屋選手&ケニーさんチームとなり、残念ながらチームでいとなフレンズの総合優勝は叶わなかった。みなさん、お疲れ様でした!
コチラはTNR来場者が選ぶバイクコンテストのエントリーマシン。デイトナやボンネビルT120など、さまざまなスタイルのマシンがエントリー。
バイクコンテストのスペシャルアワードとして、原田哲也賞が急遽用意された。見事受賞したのは、横川さんオーナーのボンネビルT100スクランブラーカスタム。
ポリッシュされたリプロのアルミタンクにはスキャロップとトライアンフロゴが描かれている。マフラーは手曲げ加工でリアショックの内側に追い込まれている。ハンドルはワンオフ製作されたものだ。
そしてバイクコンテストで優勝を果たしたのは、大谷さんオーナーのストリートカップカスタム! おめでとうございます!!
木目をコンセプトにフューエルタンク、シートカウル、フロントフェンダーに木目をあしらい、とてもシックにまとめ上げられているストリートカップ。ヘルメットまで、同じく木目をあしらいコーディネイト!
イベントのオーラスはTNR名物の大じゃんけん大会! みなさん、あまり密にならないように、ジャンケンポン!
ジャンケンの勝者で希望の賞品を順番にゲット。さぁ、また来年TNRでお会いしましょう!
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