トライアンフが新型「SPEED TRIPLE 1200 RS」を発表! フルモデルチェンジで革新の走りを手に入れた‼
- 掲載日/2021年01月26日
- 取材協力・写真/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン 文/伊丹 孝裕
トライアンフ史上、最高のパワーと俊敏なハンドリングで3気筒の頂点へ君臨
トライアンフのスポーツネイキッド「スピードトリプルRS」がフルモデルチェンジを受け、車名も新たに「スピードトリプル1200RS」として発表された。日本への導入は今春が予定され、価格は199万9000円(税込)に決定している。
初代スピードトリプルは1994年に登場した。この時は比較的オーソドックスなスタイルだったが、モデルチェンジを繰り返しながら先鋭化。大きく突き出た2灯ヘッドライトとビートの効いた3気筒独特のエキゾーストノートをアイデンティティとし、多くのファンを魅了。ストリートファイターと呼ばれるジャンルを牽引してきた。
エンジンの排気量は855ccから始まり、955cc、1050ccと徐々に拡大。直近のモデル「スピードトリプルRS」(2018年)の最高出力は150PSに達し、212kgの車体に力強い加速力を与えていた。
今回のモデルチェンジで注目すべきは、そのエンジンだ。排気量が1160ccになったこともトピックだが、最高出力が180PSまで上昇。実に30PSもパワーアップし、それでいて1050ccのユニットに対して7kgも軽量化されたというから驚く。ここだけでまったくの別モノである。
もちろん、そのパワーを野放しにしていない。6軸のIMU(慣性測定装置)が搭載され、車体のバンク角や加速度に応じてトラクションコントロールをきめ細かく制御。ウィリーコントロールやコーナリングABSとの連携も図られ、走行中のスタビリティが最大限確保されている。
それらを統括するライディングモードには、レイン/ロード/スポーツ/トラック/ライダーの5パターンを用意。スロットルレスポンスやパワー(レインを選ぶと100PSに制限される)も含め、好みのキャラクターに仕立てることができる。
エンジンを搭載するアルミ鋳造フレームも新しく開発されたものだ。重量配分がより前方、より下方になるように最適化され、従来比で17%の軽量化に成功。そこに締結されるスイングアームとシートレールも新設計である。
外観上、歴代のスピードトリプルと印象が異なるのがマフラーの取り回しとデザインだ。2005年、4代目へと進化した時からアップタイプの2本出しが定着していたが、今作は右1本出しのロータイプに様変わりし、低重心化と軽量化が推し進められることになった。かつてストリートトリプルも同様の変更を受け、ハンドリングが激変したことがある。より俊敏になったことを考えると、この新型スピードトリプルも期待していいだろう。
利便性や装備面も充実している。イグニッション、ハンドルロック、燃料タンクキャップを一括管理するフルキーレスシステムをトライアンフとして初めて採用。クルーズコントロール、クイックシフター、スマホと連携してナビの表示や通話が可能になるMyTriumphコネクティビティシステムを標準装備し、スポーツ性と同時にユーティリティが格段に向上している。
よりパワフルに(+30HP)、より軽くなり(-10kg)、ライダーとの一体感に注力された渾身のニューモデルが、この新型スピードトリプル1200RSだ。ここまで手が加えられながら、価格アップは5万500円に留められていることは評価されるべきだろう。日本への上陸を楽しみに待ちたい。
【新型SPEED TRIPLE 1200 RS】 サファイアブラック
【新型SPEED TRIPLE 1200 RS】 マットシルバーアイス
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※スペックはすべて本国仕様
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スピードトリプル1200RS(2021-)