ストリートツイン 長期インプレ vol.02【タンデムツーリング&女性視点でのチェック編】
- 掲載日/2016年03月09日
- 取材・文/西野 鉄兵(『アウトライダー』編集部)
見た目よりも乗りやすくシートも広い
バイクらしいデザインで女性ウケも良さそうな次世代のモダンクラシックシリーズ。ストリートツインを手に入れたら、モテ力がアップすること間違いなし! というわけで、今回はタンデムでの乗り心地をチェックした。
コンパクトな車体で、グラブバーが備わらないシンプルなリアシートまわりは一見、タンデムには不向きかと思いきや、2人で乗ってみると意外とシートが広かった。
それぞれが無理をせずに座るスペースを確保でき、エンジンのパワーも充分すぎるほどあるので、ライダーは後ろに人が乗っていることを忘れてしまいそうなほど楽ちん。むしろレスポンスの良さが若干緩和されることで、スムーズな走りが可能とも思えた。
街乗りでふらっと買い物に出かけたり、近場のデートで使ったりという場合なら、不安や億劫さもなく、もしクルマを持っていても、バイクで出かけたくなりそうだ。
シート高が低くて乗り降りしやすく停車時も安心
ライダーの身長は175cm。タンデマーは163cm。シート高が750mmと低いため、信号待ちなどの停車時にタンデマーが動いてバランスが少しくらい崩れても、慌てずに対応できる。
タンデムシートの高さがライダー側のシートと3cmほどしか変わらず、リアまわりがすっきりしているため、ライダーが乗車した後にタンデマーが乗るのもラクラクだ。
つかまる位置はタンデムベルトとライダーの肩
ノーマル状態ではタンデムベルトがタンデマーの拠り所となる。リアシートのスペースが広くて握りやすい。中型車などではタンデムグリップの上に座る形になり、まともにそれを使用できないこともあるが、ストリートツインは前後にシートが広いので、余裕だ。片手でベルト、もう一方の手でライダーの肩につかまると一番安定するだろう。
ライダーとタンデマーの足の位置関係もまずまず。実際にタンデムで走行していて、タンデマーのつま先がライダーのかかとに当たるようなことはなかった。
タンデムモデルのYUKAさんも大型バイクの免許を持つライダー
「足つきがとっても良くて軽いから、大型バイクに乗っている感じがしないですね。でも、スロットルを開けるとすごいスピードが出たので、びっくりしました。あと、私は握力があんまりなくて、ツーリングではいつも左手が疲れちゃうんです。ストリートツインは、クラッチが軽くてうれしいです」
ストリートツインのサイズは、身長163cmのYUKAさんに絶妙にマッチしているように見えた。このバイクで街や峠道をさっそうと走る女性ライダーに出くわしたら、誰でも憧れてしまうのでは?
乾燥重量198kgで、ハンドルの切れ角が広くて取り回しやすいから、高速道路のSAやコンビニなどで駐車した際の脱出も安心だ。また、アシスト機構付きのスリッパークラッチによるクラッチ操作の軽さも強い味方となる。
YUKAさんは足が長めだと思うが、両足のかかとがべったりついた。膝の位置がタンクにフィットしていないのは気になるが、ハンドルの位置も無理のない距離。“女性にオススメできる大型バイク”と自信を持って言える。