『ロードスターレンジ』は日本の国土に最適!?
- 掲載日/2016年01月19日
- 写真・文/永松 利宏(トライアンフ広島)
みなさま、新年あけましておめでとうございます。2016年も、より良いトライアンフライフを楽しんでいきましょう! 前回のコラムを書いてホッとしたのも束の間、気がつくともう連載2回目を迎えてしまいました。今回は、私も所有する“ロードスターレンジの楽しみ方”というテーマで進行したいと思います。
そもそも『ロードスターレンジ』とは何なのでしょう? トライアンフではこれをバイクの原点であり、王道であると位置づけています。エンジンも部品もむき出しになっており、アグレッシブで反抗的とも思える形でテクノロジーをさらけ出しているのが特徴で、現在につながるヒンクレー時代の幕開けからずっとラインナップされているカテゴリーでもあります。1991年のトライデント750/900から始まったそのアイデンティティは、スピードドリプルR94や2016年に登場する新型スピードトリプルS/Rにも受け継がれています。
私が久しぶりに所有したロードバイクは、2008年式のスピードトリプルでした。ロードスターは、日本の国土に最も適しているレンジだと私は考えています。というのも、日本の国土は3分の2が森林と言われていて、山が多く、郊外に足を運ぶと必然的にワインディングロードが始まります。トライアンフのロードスターはハンドリングがニュートラルで、トップブリッジより上に位置するパイプハンドルによってライディングポジションも楽(視野も広い)なので、日本の峠道で『走る』『曲がる』『止まる』を楽しみながらツーリングを続けることができます。
スピードトリプルは、コンパクトな車体に排気量1,050ccの水冷3気筒エンジンを搭載しています。低回転から高回転まで、どの回転域でもモリモリとトルクが発生します。低速では余裕あるトルクで助けてくれて、高速道路を使ったロングツーリングでもへこたれません。この扱いやすく、人にやさしい特性のおかげでツーリングでは疲れにくく、ライダーが常に平常心でいられるのです。これは排気量675ccエンジンのストリートトリプル/Rでも同様ですよ。
また、日帰りのショートツーリング、連休を使ったロングツーリングと、それぞれの都合に合った使い方に適応できるのもロードスターレンジの特徴ではないでしょうか? ロードスターの純正オプションには、ツーリングレンジにあるようなサイドパニアケースなどが設定されておりません。それはデザインをスポイルするような荷物の積載は必要ない、という考え方からでしょう。しかし、社外品にはトップボックスを装着できるリアキャリアがラインナップされています。裏返して見ると、ロードスターでツーリングを楽しむ人がいかに多いかという証明になりますね。
こうでないといけないというきまりはなく、自分流でトライアンフを楽しむことができるのも、伝統あるトライアンフならではの“懐の深さ”かもしれません。
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