トライアンフ スピードトリプル
- 掲載日/2012年08月29日
- 文/淺倉 恵介
TRIUMPH SPEED TRIPLE
1,050cc 並列3気筒エンジンを搭載するメーカー製ストリートファイター
異形デュアルヘッドライトがワイルドな雰囲気を醸し出す
トライアンフのスピードトリプルは、ヨーロッパにおけるストリートファイターブームの火付け役。ストリートファイターとは、スーパースポーツモデルからカウルを取り去り、ネイキッドマシン化するというカスタム手法で、1990年代のヨーロッパで生まれたムーブメントです。スピードトリプルは、そのエッセンスを取り入れ、メーカー自らが作り上げたストリートファイター。剥き出しのデュアルヘッドライトが特徴的なワイルドなスタイリングと、見た目に相応しい荒々しい乗り味が爆発的な支持を受け、1994年のデビューから世界中で好セールスを記録。トライアンフ製モーターサイクルとしては最大のヒット作となりました。2011年にフルモデルチェンジを果たした現行モデルは、好評だった先代モデルからコンセプトを引き継ぎ、更にパフォーマンスを洗練させたマシンに仕上がっています。
エンジンはトライアンフ製スポーツバイクの象徴とも言える並列3気筒。現行生産モデルとしては他に類を見ないこのレイアウトは、フラットなトルク特性と高回転のパワーを両立した、2気筒と4気筒の良いところを合わせ持つといわれています。排気量は 1,050cc で、トライアンフの3気筒エンジンとしては直列3気筒レイアウトを持つ 『ロケット3』 が 2,294cc という桁違いの大排気量車がありますが、並列3気筒エンジンの中では同社のラインナップ中で最大排気量を誇ります。また、135PS という最高出力も最大のものです。
フレームはアルミ製ビームツインスパー。押し出し材のパイプやプレス成形ではなく、鋳造により形作られたもので、パイプフレームを思わせる優美な造型も魅力的です。エンジン搭載位置を前方に、またエンジン自体を前傾させてマウントしています。スタイリング上でも大きなポイントとなっている、片持ち式のスイングアームも長めの設計とされ、スポーティなハンドリングと優れた安定性の両立を実現。過激なハンドリングでジャジャ馬と評価されていた先代モデルに比べ、スマートな操縦性を手に入れています。
スピードトリプルシリーズは、前後にオーリンズ製サスペンションユニットを奢り、ブレンボ製ラジアルマウントキャリパーや専用の軽量ホイールを装備する 『スピードトリプルR』 もラインナップ。コンセプトを同じくし、675cc エンジンを搭載する兄弟車 『ストリートトリプル』 も存在しています。
- ● ハイパワーとドライバビリティに優れるトルク特性を両立する並列3気筒エンジン
- ● アグレッシブさと優美さが同居するエキゾチックなフォルム
- ● 完全新設計のシャシーが実現した高い運動性能とスタビリティ
トライアンフ スピードトリプル のライバルはこれだ!
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カワサキ
Z1000 -
ヤマハ
FZ1 -
アプリリア
TUONO V4R APRC
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