トライアンフ スプリントGT
- 掲載日/2012年08月01日
- 文/淺倉 恵介
TRIUMPH SPRINT GT
シャシーに大きく手を加えたことで安定性が大幅に向上
“GT”の名に恥じない快適・スポーティなツーリング性能を実現
スプリント GT は、大陸横断レベルの超長距離ツーリングを快適にこなせるように造られ、またトライアンフらしい高いスポーツ性も持たされている、汎用性の高いスポーツツアラーです。排気量 1,050cc のエンジンは、現行トライアンフのアイデンティティとも言える並列3気筒レイアウトを採用。先代モデルにあたるスプリント ST をベースにしていますが、インジェクションセッティングと排気系を見直したことにより、中回転域をメインにトルク特性が向上され、日常使用での扱いやすさが高められています。また、その上でピークパワーも5PS上げられ、最高出力は 130PS という高出力を実現していることも見逃せません。
車体に目を向けると、ホイールベースが大きく延ばされていることが特徴的です。このモディファイがスプリント GT のキャラクターをよく現していると言えるでしょう。スプリント ST のホイールベースが 1,457mm だったのと比較し、スプリントGTでは 1,537mm を確保。その差はなんと 80mm もあります。一見しただけでは車格にそれほどの差は感じられませんが、スプリント GT が如何に安定性を重視しているかがスペックから伺えます。また、新設計のマフラーはセンターアップスタイルを廃止し、コンベンショナルな右側1本出しの集合タイプに変更。これにより低重心化が図られ、安定性向上に寄与しています。マフラーを一般的なレイアウトに変更した恩恵はそれだけではありません。従来、マフラーが占めていたシート下に空間が生まれ、ラゲッジッスペースとして活用されています。パニアケースが標準装備されるスプリント GT ではありますが、収納スペースは大容量であるにこしたことはありません。リアショックにはダイヤル調整式の油圧プリロードアジャスターを新たに装備、タンデム時や重量物を積載する時も素早く手軽なセッティング変更が可能です。また ABS も標準装備されるなど、ロングツーリング時の利便性、快適性、安全性を本気で考えたことが伝わってくる、設計陣の細やかな心遣いが感じられる1台です。
- ● 安定性が大きく向上した新シャシー
- ● 3気筒エンジンならではのスムーズなトルク特性
- ● リアショックには油圧プリロードアジャスターを装備
トライアンフ スプリントGT のライバルはこれだ!
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カワサキ
ZX-14R -
スズキ
ハヤブサ1300 -
BMW
K1300S
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