オフ性能を大幅に高めた、新生トライアンフTIGER800XCA & TIGER1200XCA
- 掲載日/2018年10月31日
- 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン
試乗ライダー/三橋 淳 写真/長谷川徹 まとめ/栗原守睦
記事提供/ガルル編集部
※この記事は『月刊ガルル vol.391』に掲載された内容を再編集したものです。
3気筒エンジンを搭載するトライアンフのタイガー(TIGER)シリーズ。800cc&1,200ccともに刷新されオフロード性能をさらに高めた。街中、高速、ワインディング、ダートでテストを遂行。ライダーはアドベンチャーマシンの扱いに長けたダカールライダー三橋 淳が担当! 新生タイガーの実力に迫る!!
安定感の1200か回して楽しむ800か
スポーツバイクに迫る3気筒エンジン
アドベンチャーバイクとして唯一3気筒エンジンを搭載するタイガー800XCA&1200XCA。その2台がオフロード性能を含め、大幅に刷新された。テストライドはダカールライダーの三橋 淳選手が担当。まずは3気筒エンジンは他のアドベンが採用する2気筒エンジンとどう違うのだろう?
「3気筒は2気筒に近いパルス感を持ちつつ、滑らかに回るエンジンなんだよね。ただ、2気筒エンジンに比べ若干トルクが薄いのは否めない。確かにそうなんだけど、このタイガーのエンジンはそもそも回して走るように作られているんだ」と三橋選手。ライディングポジションは800、1200ともにタンクにかぶせ気味の姿勢となる。
「タイガーはハンドル幅が狭いし遠い。これは両車に共通しているけど、800はその傾向がさらに強い。ローシートで乗ると余計に前傾に感じるよね。マシン本来のハンドリング、走りを楽しむのなら、足着きは犠牲になるけど、ハイシートに設定して乗ってほしいね。それにハイシートの設定なら前に座れるから、ポジションも決まりやすい」
では街中、高速、ワインディングの走りはどうなのだろう?「どちらもセルフステアの傾向が強いね。とくに1200はその傾向が顕著だけど、これは小回りが利くセッティングにしてあるから。大きく重い車体でもUターンする時にバイクが簡単に寝てくれる。800も1200もクラッチは軽いね。クラッチのミートポイントはちょっと遠いけど、これは慣れの範疇。両車トルクが細いから、坂道発進なんかは、アクセルを開け気味にする必要があるね。
高速は2台とも空力特性がいい。1200は雨の中でもシールドを上げていると全然濡れない。足も濡れないんだよ。800は1200に比べたらエンジンを回さなくちゃいけないけど、そういっても800cc。アクセル開けたらパッシューーーーンていくからね。すごい気持ちいい。モードをロードにしていれば、ぎくしゃくもしないから楽に走れる。
ワインディングも楽しいよ。トルクで走るエンジンじゃなく、レスポンスで操っていくマシンだから、回して走りたいよね。アクセルを開ければどこでもついてくる。800はとくにそう。よくエンジンが回るしスピードも出るから、しっかりと自制心を保たないといけないね」
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