VIRGIN TRIUMPH | 高い運動性能を誇るトライアンフの新型スピードツイン海外試乗インプレ 試乗インプレッション

高い運動性能を誇るトライアンフの新型スピードツイン海外試乗インプレ

トライアンフ スピードツイン 写真
SPEED TWIN(2019)

クラシックモダンシリーズの新たなる刺客
運動性能高きスポーツツイン登場!

モダンクラシックシリーズが好調のトライアンフから、クラシカルさとスポーティさを融合したニューモデル、スピードツインが登場。スペイン・マヨルカ島にて行われた試乗会にてその走りを検証した。

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スピードツインは1938年に登場した同社の記念碑的モデル。トライアンフとして、はじめてツインエンジンを搭載したそのマシンは、それまでの実用的なマシンに対し、大幅にスポーツ性が高められたモデルだったようだ。

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そのネーミングを受け継いだ新生スピードツインは、クラシックなデザインは好きだけれど、もう少しパワフルだったり、エキサイティングな走りが欲しい。そんな市場からの要求に応えたマシンだという。そう聞くと、かなりスポーティに振った味付けがされているのでは? といった憶測を生むことだろう。しかし、そこは味付けの上手さに定評のあるトライアンフ。実に良い塩梅のスポーティさに仕上がっていたのである。

トライアンフ スピードツイン 写真

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スラクストンをベースにしてはいるものの、フレームも専用に改良がされ、エンジンにもアップデートが施されている。跨ってみると、じつにコンパクトで軽さを感じる。シートがほんの少し前掲しているのがこの時点では少し気になったものの、ハンドルのグリップ位置は高め。これはスピードトリプルのものを用いているとのことだったが、シート高がそれほど高くないので、ライディングポジションはもっとリラックスしたものになる。

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操作性の軽いクラッチをコントロールし、クラッチミート。ほとんど回転を上げなくともトルクフルなエンジン特性はとても守備範囲の広いもので、どんどんとシフトアップしていっても、よほど強引に低回転域に入れてしまわなければトルク負けしてしまうようなことはない。そして、クラシカルなイメージにもかかわらず、よどみなくフラットに回転上昇していく。それはいかにも最新式というほどあっけなく回るような無機質さではなく、手ごたえのある味わい深いものだ。もちろんそこに嫌な振動やノイズは発生しないところでうまく折り合いをつけている。

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ライディングモード切替も可能であり、スポーツ・ロード・レインの選択により、パワーデリバリーと同時に、トラクションコントロールの設定も最適化される。ロードをメインにワインディングではスポーツ。ウェット路面ではレインをと試してみる。やや飛ばし気味の、このマシンに最も相応しいコンディションでは、やはりスポーツの選択が、あきらかにダイレクト感があり楽しさも感じる。

半面、ウェット時に選択したレインモードも悪くない。驚いたのが、それがドライ路面であっても、もともと穏やかなキャラクターが、よりソフトなレスポンスとなり、それでいてもたつくような印象もないこと。レインコンディションや市街地での走行だけでなく、ツーリングシーンでも意外や使える設定だと感じられた。

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車体は対スラクトン比で、2%前輪荷重が増え、前後の荷重配分は50対50に。この設定とキャスターアングルの22.8度という立ち気味の数値によるものか、速度の低い市街地などでは、ややハンドリングの自由度が少なくも感じられる。しかし、それは速度が高まるにつれて気にならなくなり、ワインディングに入るとその狙いがハッキリとしてくる。リーンと同時に素早く旋回力が立ち上がる。そうきたかと、車両との向き合い方にちょっと気合を入れる。応答性が高いそれは、一言でいえばスポーティということになるのだろう。車体設定やディメンションによることも大きな要素であるが、軽量化。特にバネ下重量を抑え、マスの集中を図ったことによって慣性力を減少させた恩恵も大きいだろう。

トライアンフ スピードツイン 写真

前後のサスペンションはストローク感は少なめ。ツインショックということもあり、動きの良さは特別感じられないものの、状況がつかみやすいダイレクト感がある。無駄にピッチングを起こすこともない設定は、むしろリーンのタイミングを合わせやすい面もあるように感じられた。

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トライアンフのリリースするモダンクラシックシリーズ。そしてストリート&スピードトリプルのロードスターシリーズ。その間にはキャラクターも走行性能にも大きなギャップがあるのだが、スピードツインからはそのギャップを埋めるようなキャラクターが感じられたのだ。2気筒と4気筒の良いとこ取りと評されたトリプルエンジンではないが、こちらもクラシックとモダンの良いとこ取り。やはりトライアンフは味付けがうまい!と感じさせるマシンとなっていたのだ。

スピードツインの詳細写真は次ページにて
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