高い運動性能を誇るトライアンフの新型スピードツイン海外試乗インプレ
- 掲載日/2019年02月05日
- 取材・文/鈴木 大五郎 写真/トライアンフ モーターサイクルズ 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン
トライアンフ スピードツイン の詳細写真
新型ストリートツインに対し、出力で49%、トルクで40%高い数値を叩き出すエンジンは、スラクストンに搭載されるものをベースに改良。クラッチ周りだけで1キロもの軽量化を実現。バランサーやデッドシャフトも改良され、マグネシウム製カムカバーや軽量クラッチカバーも新たに採用。
スラクストンのフレームをベースとするが、フレームのダウンチューブはアルミ製とし、剛性バランスとともに軽量化も実現。また、ホイールベースはスラクストン比で15㎜延長され、キャスター角やトレールも変更となった。
きれいに配置されたツインメーターはシンプルなアナログの速度&回転計をベースにデジタルの液晶を備える。ハンドルバーのスイッチボタンにより様々な情報をイージーにアクセス可能。
ブライトアルマイトアルミ鍛造ブラケットにマウントされるヘッドライトはLED製で、デイタイムランニングライトを備える。ヘッドライトボウルおよびベゼルは塗装加工が施される。
エギゾースト&ブラックアウトされたサイレンサーも専用品。特徴的な重厚かつ歯切れのよいブリティッシュサウンドは音色にもこだわりを持ってチューニングされる。ややアップ目にマウントすることで、バンク角も確保されている。
ブラッシュ加工されたアルミ製のフェンダーはシンプルなデザイン。新型となるアルミ製7本キャストホイールに装着されるタイヤはピレリ製ディアブロロッソⅢ。
ブレンボ製4ポットキャリパー(4枚ブレーキパッド仕様)をダブルで装着。スポーツバイク的な高い制動力を発揮。コーナーリングABSの装備はないが、ABSの介入はスムーズだ。
カートリッジ式KYB製41㎜正立フォークをマウント。ストローク量は120㎜でアジャスト機構はなし。フォークブーツがクラシックな雰囲気を醸し出す。
クラシックなデザインを持つKYB製ツインショックを採用。調整機構はプリロードのみでやや硬めのセッティング。タイヤサイズは160/70-17となり、このクラスとしては細めのチョイス。しかしグリップレベルは十分で、軽快性や運動性を生み出す一因にもなっている。
フラットな形状となるベンチシートを採用。807㎜のシート高を実現していることもあり、薄めに見えるスポンジであるが、スラクストン比で10㎜増量。ダイレクト感はあるものの、丸一日走行したなかで、お尻への攻撃性は低かったことからも、快適性は想像以上に確保されている。
スピードトリプルと同形状となるテーパー型ハンドルバーを採用。2段階切替となるグリップヒーターも装備。ハンドルポストにはスピードツインのロゴが刻まれる。ミラーはバーエンドタイプでスイッチ周りのスッキリ感を演出。気になる視認性も全く問題なし。
14ℓの容量を誇る燃料タンクにはデザイン性が高いモンツァスタイルの燃料キャップカバーを備える。内部に鍵で開閉する燃料キャップが装着される。なお、ブラックのソリッドカラー以外のカラーリングモデルのストライプはハンドペインティングによるもの。
スタイリッシュでカスタムムードが漂うコンパクトなLED製テールランプとウィンカー。ブラッシュ加工が施されたリアフェンダーは泥除け効果が高いとはいえないものの、すっきりしたリア周りを演出。アルミ製スイングアームにはクリアアルマイトが施される。
807㎜というシート高とともに、軽量な車体は多くのライダーに門戸を開くはず。ハンドル切れ角も大きいため、取り回しはイージー。ハンドル位置はオーソドックスなネイキッド的なものであるが、シッティングポジションはステップ位置が低めなため、程よくスポーティな雰囲気が味わえるもの。
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