バイクの楽しさが詰め込まれた2019年式の新型ストリートスクランブラー試乗インプレ
- 掲載日/2019年01月31日
- 写真・文/小松 男 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン
トライアンフ ストリートスクランブラーの特徴
ぬくもりを感じさせるスタイリングに
バイクの楽しさが凝縮されている
「そうそう。これ、これだよ!」と思わず口に出してしまった。というのが、2019年型においてマイナーチェンジが行われ大幅にブラッシュアップされたニューストリートスクランブラーで走り出して最初のインプレッションだった。
唐突な書き出だしをしてしまったが、実は今回ストリートスクランブラーのインプレッションを行う前に、同時発売されたニューストリートツインのインプレッション記事を製作していた。テストを行ったのは、どちらも広報車であり私はストリートツインを返却し、そのままストリートスクランブラーに乗り換えたのだ。冒頭のようにやや興奮してしまったのは、ストリートツインはとても好印象だったのだが、いざストリートスクランブラーで走り出すと、あまりにもフィーリングが個人的な好みに合っていたということの表れである。そんなニューストリートスクランブラーを紹介する前に、立ち位置について少々説明するところから始めさせていただく。
トライアンフは、オフロードバイク競技と造詣が深く、古くは1940年代のインターナショナル・シックスデイズ・トライアルやアメリカのダートトラックなどでも活躍した歴史を持っている。当時のバイクはTRというモデルであり、名優スティーブ・マックイーンが愛用していたことでも知られている。まだオフロードバイクというものが確立されていないような時代であり、ロードモデルをベースにオフロードで走りやすくモディファイしたバイクだった。それらのバイクを指しスクランブラーと呼んでいたのだ。
それゆえに現代のモデルで本格的なオフロード走行を楽しむならば、アドベンチャーシリーズのタイガーという手があるが、モダンクラシックシリーズのストリートスクランブラーはTRの復刻に近く、生粋のオフロードモデルであるタイガーとはまた違ったキャラクターであると言えよう。