バイクの楽しさが詰め込まれた2019年式の新型ストリートスクランブラー試乗インプレ
- 掲載日/2019年01月31日
- 写真・文/小松 男 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン
トライアンフ ストリートスクランブラー の詳細写真
テールランプには視認性が良く耐久性の高いLEDが採用されている。オーソドックスな装いの中に現代の技術を落とし込むモダンクラシックシリーズらしい装備となっている。
車体右側にセットされた2本出しアップマフラーはスクランブラースタイルをより引き立てている。排気音も入念に計算されており、二気筒の心地よいエキゾーストノートを奏でてくれる。
トライアンフ伝統のバーチカルツインエンジンを搭載。排気量は900ccで65馬力まで引き上げた。スタイリングこそクラシカルだが、水冷であり一気筒あたり4バルブとされている。
ブレンボ製4ピストンキャリパーを新規に採用。絶対的な制動力を求めるというよりは、ブレーキングのタッチそのものが良くなっており、扱いやすく乗り心地の向上へと貢献している。
ライダーとパッセンジャーでセパレートとされたシート。内部構造が見直され乗り心地が向上している。パッセンジャーシートはベースキャリアなどに交換することも可能となっている。
リアサスペンションはツインタイプで、プリロード調整機構が備わっている。ストリートツインと同形状のものを採用しているが、車体バランスの違いもあり、柔らかな乗り心地となっている印象だ。
タイヤはメッツラー・ツアランスが標準装備となっている。オンロードでのグリップ、耐久性の定評を持ちつつ、オフロードをイメージさせるトレッドパターンも兼ね備えている。
新採用のカートリッジ式フロントサスペンションをワイドにセット。120mmのトラベル量はストリートツインと共通ながらも、19インチのワイヤースポークでショック吸収に優れる。
柔らかな丸みを帯びた艶やかな燃料タンクは、モダンクラシックシリーズならではの造形美と言えるだろう。ストリートスクランブラーにはタンクパッドが標準装備となっている。
幅は広く高い位置にセットされたハンドルは、大柄な車体を印象付けるとともに、アップライトなライディングポジションにも貢献する。上半身が立つことで広い視界を得られるのも特徴だ。
オーソドックスな丸型ヘッドライトにH4バルブの組み合わせは、今の時代に見るとどことなく懐かしさを感じさせるものだ。もちろん夜間走行でも十分な光量を発揮する。
ストリートスクランブラーにはアンダーガードが標準で装備されている。オフロード走行時の石などの跳ね上げからフレームを守ることはもちろん、スタイリングのポイントにもなっている。
中央の液晶をマルチファンクションとし、周囲に速度計を配置したメーターパネル。ライディングモードの表示や、回転計、時計、トリップなど様々なインフォメーションを得ることができる。
メーターパネルの液晶部の表示を変えるインフォメーションスイッチに加え、ライディングモードを変更するモードスイッチが追加された。なおクラッチレバーはトルクアシストクラッチにより操作が軽くされている。
シングルシート状態に変更した際などに取り外すことを想定し、タンデムステップは脱着可能となっている。なおパッセンジャーシートの取り外しにはドライバーが必要となる。