トライアンフ新型「ストリートトリプルRS」ローンチイベント
- 掲載日/2019年11月07日
- 取材協力/トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン 写真・文/成田 恒一
Moto2直系のトリプルエンジンを搭載した
新型「ストリートトリプルRS」を富士SWで堪能
2019年11月1日(金)、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町中日向694)にて、トライアンフ新型「ストリートトリプルRS」の発表会が行われた。今シーズンよりトライアンフモーターサイクルズがMotoGP Moto2クラスの公式エンジンサプライヤーになったことを受けて、Moto2直系のトリプルエンジンを搭載した新型「ストリートトリプルRS」のローンチイベントが富士スピードウェイというサーキットで行われることになったのだ。
プレゼンテーションでは、トライアンフモーターサイクルズジャパン株式会社の代表取締役社長、野田一夫氏により、新型「ストリートトリプルRS」の紹介に加え、トライアンフモーターサイクルズの成長の要因について、2015年からの年間登録台数の推移や店舗あたりの販売台数&平均単価の向上、さらに「ブランドの浸透」「新製品攻勢」「店舗環境の向上」というビジネスの基本的な改善などについて語られた。今後は2020年に発売予定のミドルレンジのニューモデルを含め、13モデルもの新型を導入し、販売台数2,000台越えを目指すという。これは期待大!
Moto2エンジン開発チームが改良を加えたEuro5適合の排気量765ccのトリプルエンジンを搭載した、新型ストリートトリプルRS。
野田社長のプレゼンテーションでは、新型ストリートトリプルRSの詳細に加え、トライアンフモーターサイクルズの躍進についての説明が行われた。
新型ストリートトリプルRSのローンチイベントには多くのメディアが集まった。このあと富士スピードウェイのショートコースと本コースを使ったメディア向けの試乗会が行われた。
トライアンフモーターサイクルズ成功の継続を決定づける戦略的な重要モデルとなる新型ストリートトリプルRS。同カテゴリーのベンチマークを次のレベルにアップすべく、究極のストリートパフォーマンスを目指して開発された車両である。
環境性能を高めながら、中速域のパワー&トルクが向上された排気量765ccのトリプルエンジン。旧モデルに比べ、9%アップとなる最高出力123ps@11,750rpmを発揮する。
ストリートトリプルのアイデンティティとも言えるツインヘッドライトはLEDとなり、よりシャープなフォルムに変更された。
新デザインのハンドルバークランプに同じく新デザインのバーエンドミラーを装着。ハンドルバーは従来モデルと共通であるが、ブレーキレバーはスパン調整に加え、レシオも調整可能。
第2世代グラフィックとなりTFTメーターを搭載。スクリーンの角度調整が可能で、ハンドルスイッチ部のスイッチキューブや5WAYジョイステックで操作する。
容量17.4Lのフューエルタンクはホールド性が高く、スタイリングのポイントにもなっている。
素材の切り替えとステッチワークにより、高級感あふれるシートに仕上げられている。程よい肉厚でフィット感も良好である。
フロントフォークにはショーワ製41mm径のフルアジャスタブル・ビックピストンフォークが装着されている。トラベル量は115mmとなっておる。
リアショックにはオーリンズ製のSTX40 フルアジャスタブル・リザーバータンク付モノショックRSUを装着。トラベル量は131mmとなっている。
フロントブレーキにはブレンボ製M50ピストン ラジアル・モノブロック・キャリパー&310mm径ダブルフローティングディスクを装備。強力なストッピングパワーに加え、そのコントロール性も高い。
リアブレーキには220mm径シングルディスク&ブレンボ製シングルピストンキャリパーを装備。
横方向のフレキシビリティとねじれ剛性の向上が図られたガルウイングスイングアーム。ピボットポジションが最適化され高速域での安心感も向上されている。
排気ガスをよりクリーンにしつつも排気抵抗を軽減しフローを改善する新型サイレンサーを装備。カーボンファイバー製のフィニッシャー付きでそのルックスも○。
スムースかつ快適なギアチェンジを実現するアップ&ダウンに対応したクイックシフターを搭載している。
ピレリの最新世代となるハイパフォーマンスタイヤ、ディアブロ・スーパーコルサSP V3を前後に装着。レーストラックでもその威力を発揮する。
スタイリッシュなLEDウインカー。細かなディテイルに至るまで、徹底的にこだわり製作されているのがよくわかる。
メディア向けの発表・試乗会と同時にディーラー向けの試乗会も会場で行われた。
全国ディーラーのみなさんも新型ストリートトリプルRSに寄せる期待は大きく、携帯カメラなどで盛んに写真や動画を撮影しておられた。
はじめてサーキット走行を体験するディーラーの方もおられたが、新型ストリートトリプルRSのパフォーマンスを富士スピードウェイのショートコースで堪能された様子であった。
パフォーマンスと装備の大幅な向上が図られた新型ストリートトリプルRSであるが、メーカー希望小売価格は実質的な値下げとも言える143万7,000 円(10%消費税込)となっており、発売は2019年11月16日が予定されている。
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